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組織再編、人事はメッセージ、人が役職をつくる

4/1新しい年度が始まりました。しかし世の中はコロナ騒動一色で、自粛ムード、年に一度の桜を楽しむこともままなりませんね。

テレワークの話を冒頭軽くしてから、4月の組織再編の話をメインにしたいと思います。

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テレワーク、基本的にいいけど週1回くらいは出社したい

4月からついに弊社でも原則テレワークになりました。この1周間で出社したのは2/5日、現在通勤時間片道1.5Hかかることもあり、往復3Hがカットされるので一日が長くなった感じがします。

ただコミュニケーションコストの増加はやはり感じてます。

デスクに行って「あれどうなってる?」と聞けばよかったものを、Teamsのチャットで聞くわけですが、中々タイムリーに返事が返ってこず、仕事の進みが遅いです。

これは言い換えれば人の仕事を邪魔しまくってたということかもしれませんが。

技術的な会話をするメンバーとのコミュニケーションではこれを感じていたのですが、バックオフィスの、チャット文化になれた当世代のメンバーとは全くストレスがありません。

在宅勤務がストレスフリーになるためには、チャット文化の浸透がカギだと思いました。特に全員が在宅している状態でないと、温度差があります。

僕の場合基本的に手が空いた時に来ているチャットはすぐ返すので、相手からみて状況がわからないという事態は基本的に避けられていると思いますが、この辺をプレッシャーにならない前提でスピード感が出るのが大事だと思います。

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年度初めの組織再編

年度初め・・・だからというわけではないのですが、弊社でも組織体制を改めました。

今までスタートアップと親会社が入り乱れた状態で進んでいたものを、親会社でスタートアップの事業を担当している人たちをスタートアップへ出向という形にし、スタートアップ側で融合した組織体制にしました。

これは結構重要で、今までのように入り乱れていると、レポートラインが2本できてしまうことになり、意思決定のプロセスがぐちゃぐちゃになってしまいます。
誰が責任者なのか、よくわからない状態になっていました。

これが一本化され、社長以下組織体制が明確になり、自分のボスもわかりやすくなりました。

とはいえ完全にはねじれ構造は解消されていません。
出向契約とはいっても、出向元の就業規則や給与体系は変わりませんし、評価も出向元で行います。そうなると、スタートアップ側ではその人に対して「こんな感じで活躍しました」ということを伝えることはできても、給料を変えたり評価を良くしたりはできないのです。

完全に転籍という形にすればこのあたりの問題も解消されますが、雇用契約から全て変わるので、実現するのに時間がかかります。今回は折衷案で出向という形になりました。
また労働組合との交渉も必要で時間を要します。

親会社の方は、50人くらいの組織なのですが、

  • 本部長(他の事業も見ている人)
  • 事業部長(実質この組織のボス)
  • 部長(2人)
  • 課長(10人くらい)
  • 担当

というようなピラミッド構造になっています。
この中で僕らスタートアップ側採用のメンバーは無役職で役職関係なく仕事している感じになっていました。この組織を新会社と融合し、スタートアップ側採用の10人くらいのメンバーを、部長階層と課長階層に混ぜ込んだような形にしています。

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人事はメッセージ

皆役職なしフラットな状態をピラミッド組織にしたので、「なんでこの人がこの部門のボスなんだ」という不満が裏で出ていました。

人の評価というのは、どんな組織でも課題で、スタートアップに限らず、どこまで行っても主観の要素が強く残り、全員がハッピーというのは極めて難しいと思っています。

これがスタートアップの場合、まだ事業が立ち上がっていない段階だと、まだ成果と呼べるようなものもでていなくてより評価が難しいです。各々が担当分野をプロとして動くので、他の人が評価しにくいということもありますし、待遇に差をつけにくいと感じます。

そういう状況下で待遇を良くする人を作ってしまうと返って不協和音を生むと感じました。僕自身、正直なぜあの人が・・・と思いました(こういう不公平感というのはどこの組織でも当然あると思いますが)

「あの人なら当然だよね」という人でない人が上に上がっていく場合、以下のようなケースが疑われ、周りの士気を下げます。

  • 「イエスマン・上にいい顔する」
  • 「年功序列」

常日頃から思うのですが、人事というのは一番のメッセージで、経営層の本音が否応なしに出ます。

社長が自由闊達で若者が活躍する会社を目指しています、と言っていたとしても、年齢が高いことと、社長と仲いいこと以外に説明がつかない人が出世する姿を見ると、「年功序列で社長のお気に入りが出生するんだな」というわかりやすいメッセージが伝わります。

役職は実態を反映して決めるのが自然

自分と同じような環境、経験、年齢の人を重用したくなる気持ちは自然でしょう。何十年も大企業で働いてきて、かつ自分の経験に誇りを持っているとしたら、なおさら経験を重視するでしょう。

若い人からすれば、自身にそんなに経験があるわけではないので、経験よりも想いや実力を重視するかもしれません。このあたりは非常に世代間ギャップを感じているところであります。

人の優秀さの判断はやはり判断する人の価値観が出てしまいます。そうなると、経営者が年長者の会社で若手の活躍の機会は多くないかもしれません。

周りがおじさんばっかの中、いくら優秀とはいえ、その人を管理職に上げて果たして組織として上手くいくのか?目上の人を敬うというのは社会の根底にある文化でもあり、そもそも年功序列をひっくり返すのは歪が大きい気もします。

そんなことを考えていたときに、知り合いの方がシェアしたある美容院の方々へのインタビューが本質を捉えていると感じました。

参考
“採用”“離職”“出店”ヘアサロンが抱える悩みは皆無!? 未来を担うスタイリスト2人と代表が話すヘアサロン「コクーン」の在り方 | WWD JAPAN.com
取材に行くとなんだか居心地のいい東京・表参道のヘアサロン「コクーン(Cocoon)」。10年続くサロンはおよそ5%と言われるほど厳しいヘアサロン業界で、「コクーン」は2009年のオープン以来お客さまからの支持を集め今年12年目を迎えた。代表のVANさんをはじめ初期メンバー4人を中心に、現在は21人の美容師が働いている。...

心に残った部分を抜粋

  • その仕事の中身、空気感を持って統率している人たちに必然的に役職が付いていくほうが、実質的に好ましい
  • 社長や上が決めたからということでは、メンターになった直属の先輩に責任感が湧かない。直属の先輩が新入社員の岐路に立ち会うことで、その子が立ち止まったときに向き合ってあげられるはずです。だから素材がどうこうというよりは、請け負う側が美容師としていかにスタートを切らせてあげられるかが大事だと考えています。
  • 最後まで社長は誰がいいとは言いません。一番関わることの多い人の意見が大事なんです。あまり意見が割れることはないけれど、もし割れた場合は社長ではなく、1~2年目の若手スタッフの意見を優先しますね。
  • 組織図はピラミッドではなく、台形にしていくものだと僕は考えていて、タテにもヨコにも“つながっていく”ということが大事なんです。「会社=社長」ではなく、みんなの「会社」でありたい。社長が死んでも続いていってほしいんですよ(笑)。
  • (新規出店は)多店舗展開が目的であればもっと早いタイミングのはずです。新卒を採用するのも人が足りないからではなく、1年生が2年生、3年生になるためです。年数を重ねても下が入ってこなければ、いつまでも下級生のままなんですよね。人が辞めずにいてくれるのはとってもいいことですけど、卒業していく場所も必要なので、新たなステージを作るための出店だったんです。

そもそも、役職を与えるという発想が逆だなと気付かされました。

本来はある組織の中でリーダーとして振る舞って取りまとめている人がいて、その人にそうした役職をつけていく、というのが自然なのだな、と。

年齢がどうだとか関係ないですよね。複数人が集まってプロジェクトを進めていくとなれば、自然とその場をまとめていく人が出てくる、その人がマネージャーであり、リーダーなのだ、と。その人が年長者だろうが、若かろうが、体に合わせて名を授ければ良い。

実際にはなかなかそうもあれないのが組織ですが、あるべき姿が見えた気がしました。

僕が好きな本に、「リーダーシップの旅」という本があります(末尾で紹介)。ここではリーダーについて次のように書かれています。

多くの人とは違う何かを感じ取って行動を起こした人が結果としてリーダーと呼ばれるようになったのではないだろうか。

リーダーシップとは人を巻き込み、自発的に動いてもらう、フォロワーを、生み出すプロセス。

リーダーは最初からリーダーだったわけではない、フォロワーが生まれて始めてリーダーになる。裏を返せば、フォロワーなくしてリーダーになると、なる方も辛い。ここには人事における本質がある気がします。

P.S. 『リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)』 野田智義 boompanchのレビュー

boompanchさんのレビュー
boompanchさんの野田智義『リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)』についてのレビュー:*リーダー...

メモを抜粋

  • リーダーとは
    • リーダーを目指してリーダーになった人はおらず、多くの人とは違う何かを感じ取って行動を起こした人が結果としてリーダーと呼ばれるようになったのではないだろうか。
    • 偉大なリーダーとは、自分の夢を皆の夢であるかのように言い換えられる人だ by 二ティン・ノーリア
    • リーダーシップとは人を巻き込み、自発的に動いてもらう、フォロワーを、生み出すプロセス
  • マネジメントとは
    • 目標達成のため手順を組み、経営資源を配分して進捗を監督すること。上位にいる人が下位に位置する人を統率し、組織化すること。
    • 下位の人は自主的について来ているわけでは無い。
  • リーダー教育の誤り
    • 組織、会社を強くするためにリーダーを育てようとしても、上手くいかない
    • 個人が会社を舞台にどうやったら羽ばたけ、社会に対して価値をもたらしうるか、その視点でのサポート。これが結果的なイノベーションを世に送り出せる企業を作る。
    • リーダーシップを取れるようになった人がTPOV(Taechable point of view)を語り、仕事の一部を後進に任せることで次のリーダーが育つ
  • 原動力と信頼
    • 何より信頼が大事。本当にやりたいことが見えてくるのは一定の年齢に達してからでたり、そこでリーダーシップを発揮するためには信頼の土台が必要。
  • 信頼の呪縛
    • 何かを守る手段だったものが守るべきものになり、それ自体を問う気持ちが薄れるにつれて、いつしか自分を縛る足枷に変わっていく。貯めた信頼も同じで、捨てられなくなると人は旅への一歩を躊躇する。
    • 本当にやりたいことへの思いとの葛藤があり、痛みを感じつつ選択する感覚が必ず伴う。
    • 信用を勝ち取りなが自我を押さえつけたダースベイダーと旅に出たルークの違い。
    • 夢なんか実現しっこないという人もいるが、実は夢しか実現しない by Culture Convenience Club (TUTAYA)社長 増田宗昭
  • 不毛な忙しさ Active Non-Action
    • 企業の中核として必要ともされ、それなりに充実感もある。忙しいと自分で思うし時に人にもそうこぼす。
    • 毎日多忙にも関わらず、本当に必要で意義があり、真の充足感をもたらす何かは全く達成できていない状態。
    • 行動しているように見えて実は何の行動もしてないという危険な落とし穴。
    • その結果、新しいものを創出したり、変革のチャンスが見つかっても意識的に目を背け忙殺を言い訳にしてしまう。
    • 「忙しいから絵が描けないのではなく、描けないから忙しいだけだ」
    • キャリアとは「たった一回限りの自分の人生を運ぶもの」でたり、馬車が去っていった後の轍のようなもの。
    • その足取りを内省してこそ、これからどう歩むべきか将来を展望できる。
    • どうしてもここだけは犠牲にしなかったという部分が拠り所、「キャリア・アンカー」である可能性があり、夢を描くきっかけが見つかるかもしれない。
    • キャリアアンカーが変わるのは自然で、それは年齢・経験により、今まで知らなかった自分に気づくから。
  • 人間力
    • リーダーが、この人ならついていきたい、と言ってもらえる人であるか、それは魅力的な人間であるか、すなわち人間力次第
    • 人間力を磨く上で大切なことは、「人の営みに対しての理解と尊敬の念をもつこと」
    • そのためには教養が必要で、人間の英知に触れるのが良い。
  • 利他の心
    • 本当に何かをやりたいと思う時、周囲の人は協力を惜しまない。そして協力を得ると、心境の変化が訪れ、自分が前に進めるのはサポートしてくれる人たちのおかげだという気持ちが湧く
    • 己と他の境界が曖昧になり、利己と利他が一体化、自分の夢がみんなの夢になる
  • リーダーの責任
    • Remember, with greater power comes with greater responsibility. by スパイダーマン
    • リーダーが授かったものは努力に対する対価であるだけではなく、歩ませてもらったこと自体がギフトで、もらったものを人に、そして社会へ返す、そんな心構えがあればリーダーシップの旅も貫徹できるだろう。

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