タイトル

withコロナの開疎化社会のエネルギーシステム

致死率低いし、騒ぐほどでもないだろう・・・と思っていたコロナウイルスですが、気づけば毎日家からほとんど出ない生活に変わり、人と顔を合わせなくなり、仕事は在宅になりライフスタイルそのものが大きく変わりました。

いつになったらまた元の生活に戻るかなあーなんて呑気に考えていたわけですが、今起きている変化は不可逆でもうコロナの終わりは無いかもしれないと感じ始めています。
つまりコロナと共存していく社会を見据え、これからの身の振りようを考えなければなりません。

今日はコロナ後の社会がどうなっていくのか、最後エネルギーの在り方まで繋がるように、最近感銘を受けたビジョンを共有しながら考えたいと思います。

スポンサーリンク

コロナ社会は不可逆変化、開疎化へ向かう

落合陽一さんオーナーのWeekly ochiaiの以下の回が面白かったので共有します。いつもキレッキレの経営共創基盤 冨山さんに加え、慶應教授でヤフーCSO(S:Strategy)の安宅さんと面白いゲストに囲まれた対話でした。

【落合陽一】Withコロナ時代の日本再生ロードマップ
【落合陽一】Withコロナ時代の日本再生ロードマップ
今夜は拡大を続ける新型コロナ危機の克服、そして日本再生への戦略を各界のスペシャリスト達と共に考えます。 ●冨山和彦(経営共創基盤CEO) ●安宅和人(慶應SFC/ヤフーCSO/シン・ニホン著書) ●宮田裕章 (慶應義塾大学医学部教授) ●斎藤祐馬(デロイトトーマツベンチャーサポート社長) ●佐藤昭裕(感染症専門医/K...

印象に残った個所のメモ

  • BCP(Business Continuity Planning・事業継続計画) はそもそもおかしい。危機はカオスで計画できないので、ガイドラインを作ることが無理。危機になったら中央集権で権力集中させる、と平時に決めておくしかない。
  • 経済が止まる、世界中の大企業で数年~5年くらいでお金がなくなる、仮死状態にするかダウンサイジングする必要あり
  • ベンチャーの新陳代謝の良いタイミング、ここ数年はベンチャーに甘すぎた。ベンチャーもお金借りるくらいの覚悟を見せるべし、安易な政府資金注入ではなく、民間にあるお金をまず活用すべし(JIC2兆円、官イノベーションファンド?2000億円など)
  • 都市化から開疎化への大転換スマートシティに向かってたはずが、一足飛びで分散化へ。ビルもオフィスも作り直し、近代の文明の考え方が変わる。
  • 都市化でいい思いするのは、インテリだけ。分散化すると、平均化した人にとってハッピー、生活コスト安い。脱グリッドのインフラ構築がカギ。
  • 今までは都市に行かないとインフラが無かったが、コロナによって教育や医療も遠隔になってきている。
  • デジタルがこれを後押し、若い人への世代交代が進む緩やかに起こると思っていた変化が一気に来た
安宅さんの開疎化イメージ図

安宅さんの提唱する開疎化というコンセプトは非常に共感しました。自分自身東京から少し距離を置きたいと思い今鎌倉に住んでいます。その直後にこのコロナ騒ぎが起き、鎌倉で完結する生活に変わったのですが、無機質なコンクリートジャングルと対局な豊かな自然に囲まれた生活にむしろ精神的に豊かになったと感じています。

不謹慎な言い方ではありますが、コロナによって東京に行く必要がなくなったため、より東京から離れた場所で生活しやすくなったという実感があります。

都市の中で生活することは便利で食・もの・娯楽と不足なく手に入るのですが、それがQuality of Lifeを高めているかというと疑問だと感じてました。これをきっかけに安宅さんの考えをより深く知ろうと最近の著書である「シン・ニホン」を読みました。

スポンサーリンク

開疎な「風の谷」の課題はインフラコストの低減

シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成
boompanchさんのレビュー
boompanchさんの安宅和人『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング)』...

本書では最終章で「風の谷」というビジョンで登場します。これが開疎なエリアでの在り方を表しています。

各章のまとめはリンク先で見て頂くとして、特に気になった部分を抜粋します。

  • データ×AIが人類を再び解き放つ
    • 人口減によりマスが増えなくなる中、未来を変えている感が企業価値になり、こらをテコに投資し、付加価値と利益につながるという逆の流れが起きている。
    • 未来=課題×技術×デザイン
    • データ×AI化してる部分はデジタルマーケと決済に集中している(入口側、業界横断で水平的)。これから産業の9割を占める出口側がデジタル化、スマート化する(機能特化で垂直的)。ドメインデータを手に入れる余地の大きい日本はチャンス。
  • 残すに値する未来
    • 技術の進展の方向性は大まかに見えても未来の予測は不可能。一番良いのは自ら未来を生み出すこと
    • 消費エネルギー全て考慮すると、日本人1人あたりCO2排出量は年間9.5トン、森林が吸収できる分とバランスする人口は2千万人。世界の森林の吸収力283億トン÷5.6=50億人が地球のキャパ。
    • 経済的な理由で人口減が問題というのは筋違い、持続可能な人口に戻る局面でどう縮小に陥らないように生産性を上げていくか
    • 都市化により限界集落は緑豊かなのに捨てられている。これを「風の谷」として新たな人の住む場所にしたい。最新のテクノロジーを使い倒し、自然を感じられる生き方
    • インフラ維持コストと都市の利便性や楽しさに対抗し得る土地の求心力の確保が課題
    • 一人当たりの自治体予算は都心だと30万、奥多摩で120万、島根県海士町で250万と都市化の低コストは著しい。歳入より圧倒的にインフラコストが高い。道路モビリティ、エネルギー、上下水道、ゴミ処理、ヘルスケア、消防治安、教育、医療と多岐にわたる。
    • 何段階かで考え、いまの暫定解を生み出すのを目的にせず、果てしなく発展する運動論にしていく必要がある。

ここで、Weekly ochiaiでの内容とズレを感じたのは、開疎化の中で地方で生活するコストの部分です。

  • 田舎は住民からすると生活コストが安い
    • 物価が安く、特に住宅コストが安いというのが大きい。土地の値段が安いと、その上に立つお店のコストも低くできる。
  • インフラ維持コストは高い
    • 電気水道ガスといった網目状に供給ラインを整備しなければならないようなインフラは、設備利用率が下がるほど単価が上がってしまいます。都市は多くの人が使うからこそこのコストが下がります。
    • 教育や医療は、通える現実的な範囲毎に必要なので分散化していくと数が増えてしまい維持コストがかかります。

つまり、分散化しても成り立つインフラのあり方を見出す必要があります。

基本的に僕はエネルギーに関心が集中しているのですが、これを考えていくとき、エネルギーだけ考えていても埒が明かないということに気づきました。様々なものがあるわけですが、どうしたら分散化できるかざっくり考えてみました。

  • 道路:最もネック、どうしても全国津々浦々作る必要がある
  • モビリティ:カーシェアで成立、EVを使えばガソリンスタンドは不要
  • エネルギー:太陽光+風力を主体とする再エネ、熱や蓄電池で需要と供給をバランスさせる。もしくは村単位に合わせてマイクログリッドを構築
  • 上下水道:建物ごとにまとまった水タンクを持ち、その中で使った水を浄水するシステムを構築する。もしくは村単位で浄水設備を作る
  • ゴミ処理:プラスチックを使わないようにして有機物のみで構成。どうしても発生する不燃ごみ等は月一回程度遠方から回収する。有機物は地域ごとに回収してごみ発電として利用。
  • 消防治安:防犯は遠隔モニタリング+警備ロボットで対応。消防も同様。また、社会の人間関係を見えるかして、そもそも知らない人がいないようにすれば防犯のニーズ自体が減る。それでも一定数起こりうる犯罪はテクノロジーでトラッキングできるようにして遠隔で裁く。
  • 教育:遠隔授業が基本、勉強自体はネット環境があれば十分できる。しかし直接的なコミュニケーションも大事なので、たまには移動して集まれるようにする。
  • 医療:基本的にはオンライン診療、予防医療を発達させ、そもそも重病にかかりにくくする。その上で地域ごとの診療所が必要。

こうやって考えてみると、やればやってやれないことは無いような気がしてきます。しかし一気に進めないと上手くいかなそうです。

スポンサーリンク

完全分散エリアのエネルギーシステム

田舎のグリッドが無い社会での主力エネルギーはやはり太陽光だと思います。森が近ければバイオマス、立地によっては水力、地熱、風力というのもあり得ると思いますし、使えれば使うに越したことは無いと思いますが、どこでも使えると言う意味では太陽光をベースに考えた方が良さそうです。

そして次のポイントはどう出力を安定化させるか、すなわちどう電気を貯めるか。色んなオプションが考えられると思うのですが、次のような優先順位でバランスさせていくのがいいのではと思っています。

  1. 熱利用:家庭内の消費エネルギーの半分は熱、熱は電気よりも貯めやすいので、給湯+空調の熱を余剰エネルギーで貯める
  2. マイクログリッドで周辺と融通:近いエリアだと同じタイミングで電気が足りなくなると思われるため効果は疑問
  3. 水素&プロパン:水素はエネルギー効率の悪さが一番の問題(30%)、プロパンの流通システムは水素にも応用できるかもしれない。双方を混ぜるのは一つの手。プロ万&水素を元にエコキュートで熱と電気に。再エネから水素を作ればクリーン。
  4. 蓄電池:大量に蓄電しようとするとコストがかさむ、最終手段にしたいが、稼働率を上げないと更に費用対効果が悪くなる
  5. ディーゼル発電:安くかつ必要な時だけ使えるが、クリーンじゃないし燃料調達が必要

このほかにも、小水力を活用したり、ごみを燃やすタイミングを調整してごみ発電で電力の補填をしたり、バイオマスを使ったり、色んな調整しろがあるように思えます。

こういうのは、一度場所を見つけて実証しながら見出して行くと面白いかもしれません。前提条件が大きく変わってきたので、今までうまくいかなかったことも今一度考えなおす必要があると思います。


スクロールしてページ下部の「LINEアイコン」をクリックすると新規投稿をラインでお知らせする設定ができます。メアドを入力して登録を押すと「メルマガ登録」もできます。有益な記事書けるよう努めます!

コメント

タイトルとURLをコピーしました