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スタートアップで成功する秘訣:役割の柔軟性

スタートアップを2社経験した経験をもとに、スタートアップで成功する秘訣について書きたいと思います。渡しの場合は2回の転職いずれにおいても大きな「入社ごとのギャップ」を経験することになりました。入社前に描いていた役回りと全く変わってきているところがあるのですが、これ自体がスタートアップ成功の秘訣を表しています。

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ハードテック系スタートアップで陥った「いつできるの?」

入社してみたら、売るものがなかった

一社目はディープテック系のスタートアップに事業開発のポジションで入り、最初の3ヶ月で、実際に潜在顧客や市場をマーケティングして、どんな商品なら売れそうか、またこんなビジネスモデルでいいんじゃないかということはおおよそ見えてきました。
かなりの数の潜在顧客とコンタクトし、「製品ができたらぜひ買いたい」という声をたくさん頂いています。どんな用途でどんなお客さんに売っていくかという戦略も大枠は見えてきています。

一方で、実際にプロダクトが市場投入されるまでは少し時間がかかることもわかってきました。研究開発段階を終え、量産に入るにあたって立ち上がったハード系のスタートアップだったのですが、ものによりますが、量産も簡単にできるわけではありません。投入予定の製品はのコンセプトが評価され、顧客の感触もよったのですが、売り物がなければ営業もどうにもなりません。

また、これは製品によると思いますが、量産品で既存製品を置き換えるようなものの場合、競争力のある価格設定が必要です。「最初高いんだけど我慢して買って」というわけには行きません。コストを落とすにはどれだけ「数」を作れるかが大きく影響します。如何に大量に作れる環境を構築するか、も大事なのですが、これを成立させるには、如何に大量に売るかも必要です。

事業開発から製品開発・生産へ

私が営業中心の事業開発メンバーの中で違ったのはバックグラウンドが「機械系エンジニア」であることです。事業開発の行き詰まりを感じたため、プロダクト開発、量産体制構築を行っている各部門の人によく話を聞くようにし始めました。そして社内の部門間でキャッチボールが上手くいっていない部分、落ちているボールを拾うということをやり始めました。

例えば最初にやったことは、プロダクトの開発をしている部門が描いているものを、実際に作れる形に図面化・仕様書に落とし込むというようなことです。ここの間では、生産側から「作るものをちゃんと指示してください(要件定義をきちんとしてください)」、開発側から「こういうもの作って欲しいです(かなりアバウト)」というようなミスマッチが起きてました。

この部分を拾いに行き、開発側が考えていることを図面や仕様書に落とし込み、生産側に渡すということをやり始めたところ、非常に感謝され、次のステップに進むことができました。

これを皮切りに開発・生産サイドからぜひ応援に来てほしいというお声をいただき、少しずつ自分の役回りをシフトさせていきました。

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ソフトウェア系スタートアップの成長

外部環境の急激な悪化によるピボット

二社目はたまたま運悪く入ったタイミングと同時に、事業環境が一変する外部環境の変化が起こり、まともに営業活動を行っても顧客獲得ができなくなりました。そのため入社した年の前半は本当に苦しかったのですが、経営の大胆な意思決定により新規事業を立ち上げ、事業転換を図りました。

そうなると、入社前に想定していた事業から大きく変わり、求められる役割も変わりました。新規の潜在顧客(リード)を集めるマーケティング活動が主体となりました。
展示会への出展、広告を打つ、HPを改修して閲覧数を増やす、こういった具合です。

自分もそうですが、社内の多くの人もやることが大きく変わりました。例えばエンジニアも一から開発し直しです。アプリ系のエンジニアの人が要件定義をやったりしていました。
業界が変われば、勉強も一からやり直しです。しかしこれは考えようによっては非常に面白く、社内の力学もリセットされるため、頑張ったもん勝ちの戦いの幕開けです。

マーケティング→インサイドセールス→カスタマーサクセス

新しくプロダクトを市場へ出していく際のマーケティング、興味を持ってくれる潜在顧客が増えてくるとともに、最初のお客さんがついてくれるまでは、フィールドセールスチームにお客さんを渡すまでをメインに担当し、お客さんがついてきてから、カスタマーサクセスをやったり、会社の名が売れてくると、協業の相談も増えてくるのでどういったビジネス展開が考えられるか考えたり、代理店としてプロダクトの拡販を担ってくれる会社を作り、売れるようにサポートしたりと、新しい事業が育っていく過程には膨大な新しい仕事が生産されていきます。

上記のような0→1の部分は通常は立ち上げ期に在籍していないと経験できませんが、狙うことは難しいですがピボットする際にも同じような経験ができます。

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役回りのシフト、柔軟性が大切

スタートアップではヒト・モノ・カネ全て足りません。組織体制も部門名はあっても必要な仕事を網羅できているわけではなく、「誰もやっていないけど重要な仕事」というものがどんどん発生していき、色々と落ちています。人によって落ちているボールが見えている人もいれば見えていない人もいて共通認識になっているわけでもなく、自分にとってもやったことのない仕事ばかりが落ちていますが、実は誰もやったことある人がいないというケースも多く、誰かがやるならと、自ら進んで拾っていくことで、会社の課題は一つ解決され、自分はできなかったことが一つできるようになります。

自分の仕事はここまでと決めず、落ちているボールを拾いにいく、そんなことをしていると当然大量の仕事を抱えることになるわけですが、それが嫌だったらスタートアップに行かないほうがいいです笑。
そんなことをしていると、会社のいろんな部門の人の課題を解決することになり、色んな人にありがたがられ、経営陣からも評価されるようになります。それがスタートアップで成功する秘訣です。

エンジニアのバックボーンはつぶしが利く

前職では技術営業という職種だったのですが、実際にはなんでも屋さんで、エンジニアとして「これが設計できます」というほどの専門性もなく、中途半端な職種だなと思っておりました。

しかし、スタートアップへ来てみて思うのは、営業としてお客に話に行くこともできれば、勉強しながら技術のこともわかるというのは、流動的でやることが次々新しく出てくるスタートアップにおいてはつぶしが利いて良いということです。

専門性を持った人ももちろん必要なのですが、落ちているボールを拾える人材も必要です。
考えてみると、大企業はもっと縦割りだったので、部門間の壁に阻まれ、拾われていない仕事が落ちていました。そういうボールを拾っていかないとプロジェクトは前に進まなかったので、構造的には似ているかと思います。
何でも屋・ジェネラリストは専門性を突かれるとつらいですが、活躍の場は結構ある、と感じました。


大企業からスタートアップへ転職した著者が見たリアルについて様々な記事を書いており、以下はそのまとめページですのでぜひ御覧ください(転職について、組織論、マーケティング、ITなど)。

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コメント

  1. 大活躍、、、、すばらしい。私も転職4か月だが、まあ4か月いたな、ぐらいの感覚。やっぱり、年齢による覚えの差(プラスもともとの能力?)による立ち上がりに違いを感じる。

    なんでも屋、というのは、当然ながら「なんでも屋を必要とし、活用する環境では活躍できる」ということだろう。小さい会社では当然だろうし、スタートアップもそうだろうが、大企業も同じくだろう。大企業ではやっていることも大きいので、本来なんでも屋が埋めるべく穴もたくさんあるが、そこにうまくなんでも屋をはめることが容易ではない、ということなんだと思う。

    エンジニアとしてのバックボーンが貴重というのも、そのとおりで、どこにでも共通する話だろう。もちろん、エンジニアだらけのところでは文系人間も本来貴重なんだろうと思うが、文系人間が多い場所でエンジニア出身、理系出身者が何かと役に立つのは、そのとおりだと思う。

    それにしても、事業開発というのは容易ではないと思うが、それを短期で切り開いていったそのスピード感は何物にも代えがたい、と思う。

    • boompanch より:

      ありがとうございます、もったいないお言葉です。
      事業開発も僕一人でやってるわけではないのですが、本当に深いところまでやる前に、別のボトルネックが生まれてきた、という感じがあります。

      スピード感はやっぱり全然違いますね、どんどん状況変わっていく感じは新鮮です。

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