先週末話題のジョーカーを映画館で見てきました。今めちゃネタバレですが感じた事書きます。
主題は、「善悪とは相対的なもの」ということなんだと思います。一般的な価値観では「悪」とみなされる主人公を主人公の目線で描いていくと、彼なりの正義が見えてきて、善悪とはなにかわからなくなる。
だからこそ、何十億人もの人類が平和に過ごすのに神話(宗教)が重要な役割を与えてきた、それこそが善悪を規定するものだったから。科学技術が発達し、神の存在がだんだん薄くなっていき、良くも悪くも宗教の力が弱くなってきているのではないか、そういう社会のマクロな変化の中での限りなく闇に寄った部分を描いたのが本作だと思います。
主人公の境遇は控えめに言っても悲惨で、良心を土足で踏みにじられ、人の心無い言葉に傷つけられ続ける場面ばかりです。だからこそ、主人公から見た正義が歪んでいくのですが、この描写はあまりにも極端だと思いました。
実際にここまでやることなすこと裏目に出て、誰からも気にかけられない、ということが果たしてあるのか、世界はそこまで非情なのか、世間知らずなのかもしれないが、僕はそうではないのではないか、と思います。
しんどい映画です、こんな世界は映画の中だけにしたい、個人的にはオススメしません。中和というか、解毒には、この映画と話がつながる形で、バットマン・ビギンズを見ることをお勧めします(監督はクリストファーノーラン)。
Newspicksからの引用が多いですが、今日は WEEKLYOCHIAI を取り上げたいと思います。この番組歴史は長く、シーズン1,2はあるテーマで著名な方をお呼びして、落合さんと対談する、というような内容でした。一度ブログでも取り上げました。
現在はシーズン3が毎週放送中で、テーマも決まっていなくて、来週のテーマを決めて議論して、その中で落合さんが気になったことを次のテーマをする、という感じで進んでいっている番組です。これまでどんなテーマで進んできたかというと、
- 地球の限界
- 人口減少社会
- 人権の再定義
- 未来のコモンズとコミュニティ
- ソーシャルゲーム
- ペットのポテンシャル
- ロボットにオーラは宿るのか
- 禅・マインドフルネス
- 集中力・ゾーン
こう並べるとなんだかスピリチュアルなテーマが多いなあと感じますが笑、そのテーマの有識者を呼んで議論する、かつゴールが設けられてないので発散するんですが、新鮮で面白いです。そして今日取り上げたいのは前回の集中力・ゾーンなのですが、内容的に面白かったのと、ここまで繋がりがわかるようでよくわからない感じで進んできたこの番組も落としどころが見えてきた感じがしたんですね。その過程が面白いと思いました。
落合陽一〝集中力・ゾーン〟を考える
ゲストは、PCメガネで有名なJINSで集中力を可視化するJINS MEMEの事業を担当している井上さんと脳神経科学者でDAncing Einstein CEOの青砥さん。
お二人の話の内容をざっとまずまとめます。
こんな話が展開されている中で、(結構すっ飛ばしているところがあるのでなおさら唐突感あるのですが)次回のテーマとして落合さんが出したのが、
無目的なダイアローグ
議論をして結論を出してもしょうがない。課題が見つかれば解決方法は自ずと見つかる社会の中で、如何に課題発見できるかが大事。課題発見のためには、無目的的なダイアローグが必要で、勉強になることより楽しいと感じることが大事。
人口減少、環境問題、etc… 課題は溢れているではないか、と思うかもしれないがこれは真の課題ではなくて芯を食ったクリティカルなものでない。だから何を解けばいいのかわからない。
これがすごく面白いなと思いました。思えば、自分は生き急いでいるなと感じること(言われること)が多々あるのですが、それは時間の使い方に意味を持たせることに必死になりすぎているからだなと思いました。
だらだらしている時間がもったいない⇒勉強時間に充てる、移動中もトイレでもスマホいじっていてメール返したり、記事読んだりしている。時間の使い方に「意味」を持たせることに必死ですね。
しかし、知識を集めたり勉強したり、確かに大事かもしれないが、それと同等、もしくはそれ以上に、課題を発見するための脳の使い方が大事なのかもしれない、そのためには、ぼんやり脳を使ったり、他愛のない会話を楽しむ、ということが大事なんだと腑に落ちました。
思えば、普通にしゃべっているときに、面白いアイデアが思いついたり、なんてことは一度や二度じゃないきがします。仕事中も、最近は人の邪魔しちゃいけないと話しかけずらいですが、もっと無意味な会話があってもいいのかなと思いました。
P.S. 【対談1万字】孫×ジャック・マー「お金・仕事・教育」の未来
素晴らしい対談でした。情熱が全て。
いくつか心に残った言葉を載せておきます。
- 私たちが賢いからじゃない。信じてハードワークをして、努力をしているから、できているんです。
- 他の経営者たちは、事業計画を説明して、お金をください、とお願いをします。でもジャックだけは、お金は求めなかった。そればかりか、事業計画も説明しない。ビジネスの話は、一切なかった。ただ未来がどうなるのか、なぜ中国の小さなスタートアップ企業が機会を得て、彼らの夢を実現しないといけないのか。そんな「理念」(Philosophy)の話ばかりでした。
- 多くの人たちは、論理的に正しいことを伝えてくれます。しかし、心からこれを信じているんだ、というハート。ファイティングスピリッツ、情熱あふれる言葉は、「感じる」ことができますよね。
- 投資家が好むプランを作るなんて、それは計画じゃない。
- 彼は全く変わりません。彼はお金を追いかけることはないし、自分がやりたいこと、やらなければいけないことだけを、信じてやっている。
- 大事なのは、常に学び続けること。社会こそが最高の大学であり、最高の教師は「自分のミス」です。自分のミスから学ぶのです。
- 楽観的であること。そして、文句を言うなということですね。例えばチャンスがないとか、解決法がないとか。でも、そこに成長の機会があるんです。未来は明るいと、自分を変えられると信じる。他人が文句を言っているのは、チャンスです。
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