10月中旬ランチで同僚と話しているときに聞いた残念なお話、それは

○○さん辞めるそうです・・・
その人は事務職として採用された女性でしたが、控えめに言っても優秀で、いつも想定以上のクオリティでスピード感ある仕事をしてくれる方だったのでとても残念でした・・・
彼は話を聞いた上で引き留めもしたようですが、

もう次が決まっているので
とそれ以上理由も話してくれなかったそうです。
CEO→COOの次に入ってくれた方で、そういう意味では創業メンバーそのものなんですが、僕自身は全く予兆に気づけませんでした。
総務全般を担当してもらっている中で、セキュリティ対策も上司からの支持でどこのサービスを使うのが良いか調べてくれていたようですが、その報告に対する上司からのプレッシャーが厳しかったので、上司からの圧力が理由では?というのが大方の見方なのですが、
辞表を出したタイミングではすでに次が決まっていたということで、実は入社してから早いタイミングで転職活動されていたのではないか、と僕は想像してます。確か8月入社だったと思うので、5ヶ月ですね。
転職後の社内の人間関係構築は簡単ではない
スタートアップに来るような人は僕も含め、一癖も二癖もある尖った人間が多いと転職して思いました(少なくても僕の会社ではそう)。
バックグラウンドも年齢もバラバラな中で、どう人間関係、もっといえば信頼関係を構築していくか、という部分にとても課題意識を持ちました。
思い返すと大企業時代は、僕もそうだし周りの人を見ていても、「同期の繋がり」というのが大きかったと思います。大企業だと同期が何百人という人数でいて、親しい部署にも同期がいたりするので自然と仲良くなりやすい。
仕事上の人間関係はもちろんどこの会社でも幅広い年齢そう、性別、国籍の方と構築しなければならないのですが、「同期」という相談相手、もっと言えば愚痴れる友人がいたのはきっと大きい。
転職すると当たり前ですがこうした同期の存在はないため、仕事だけの関係になりがちです。そんな希薄な繋がりの中では中々仕事上の悩みも相談しにくい。
自分は話を聞く能力は決して高くないのは自覚しつつも、皆さん一人一人がどんなことを思って仕事をしていて、どんな課題を抱えているのかなるべくお互いにシェアできるようにしたいと思いました。
なかなかプライベートな時間に踏み込むのも・・・と二の足を踏むので、個人的にランチがいいかなと思っています。僕は外に出てることが多いので最近は頻度も減っているのですが、オフィスにいるときはなるべくみんなに声かけて外に一緒に食べに行くようにしてます。
特に少人数になるときは、お互いに話しやすいのでいい。
今回辞めてしまった方は毎日お弁当を持ってくる方だった上に、僕自身は仕事の関わりが薄かったので、中々喋る機会も少なかったなあ・・・と思います。
本人にとってやりたいことがあって新しいところへいく、というのであれば言うこと無しなのですが、何も言ってくれなかったところをみると、そうではなさそうで、残念でした。
相手へのリスペクトと一人ひとりに正義があるという意識
僕は前職では良くも悪くも飛び道具的な存在だったため、半分やりたくて、半分敢えて尖ったことを言ったり実践したりしてました。
しかし今は尖った人ばかりの職場なので、逆に自分がバランス取りに行く側に回っています。得意だとは全く思っていないのですが、かつて自分がそうだったからこそ、尖っている人たちの気持ちはわかります。一つの型は「正論」をゴリゴリ言って相手を追い込むタイプ、です。
僕自身はバランスの良いタイプの人間でなかったのですが、周りにバランスを取ってくれる人たちがいてくれたので、チームとしてなんとか回っていた、という過去がありました。
しかしある時チームの中のバランサー的な人物が抜けてしまって、自分でバランスを取らないといけなくなってきた、これは、最初から自分だけだったらわからなかったと思うんですが、バランスを取ってくれる人の存在がいて、そのお陰で回っていたんだな、という腹落ちと感謝があった。
それからは、自分の中でバランスを取りに行っていたと思います。得意じゃないんですが。その経験が今活きていると感じます。
転職してすぐのころ、考え方が合わず、かつ相手のやり方は絶対間違っていると確信していたがゆえに、僕自身関係が悪化した人がいました。
しかしある時この人なりの考えで動いていて、これは間違いではないかもしれない、と思ったときに自分の関わり方を変えることができて、その後はその人と良好な関係を築けています。
そのとき僕の中に芽生えたのは、その人に対する「リスペクト」だったと思います。
今ぶつかっている人たちをみると、お互いに対するリスペクトの欠如を感じる、双方それぞれ話しを聞けば一定の理が双方にあることもわかる、でも相手を受け入れてないからこそ、議論の前から相手を拒絶してしまっている、そして議論しても噛み合わない。どちらも悪気はない、あるのは一人ひとりの正義だということ、言うは易しですが、そのことを常に頭においておくのが大事だと思います。
らしくないなと思いつつも、最近は平和主義でみんなと仲良くする路線を取ってます。
ほんとにらしくないと思います笑
仲悪い二人それぞれとも自分は仲いいという状況を作れたこと自体は自分として、別の役回りができるようになった成長を感じるのですが、一方で、仲が良くない二人をどう平和的に仲良くするか、もしくはそのままの状態で上手く仕事が回るようにするか、そのあたりはまだ答えが見えません。
現状は、経営サイドが仲の良くない人たちは同じ仕事のラインから外す、という手を打っていますし、それで目先の問題は解決されました。しかしこれからそれだけでは済まなくなるかもなあと感じます。
つくづく、会社の課題は、技術的課題よりも圧倒的に「人間関係の問題」だなと感じるこの頃です。これを技術に寄った会社ですら感じていることが、大きな学びだと思います。
P.S. 最近見てよかった番組紹介
大林宣彦監督 生きる覚悟 | NHK クローズアップ現代+

がんの余命宣告を受けながらも映画製作に取り組む大林監督の密着取材、その一言一言は重く愛があります。
出演した満島真之介さんへ送った以下の言葉は深い。
ひとは ありがとうの数だけかしこくなり
ごめんなさいの数だけうつくしくなり
さよならの数だけ愛を知る
コメント