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大企業での有志活動を総括する・エピソード1

今週末はスターウォーズ最終話公開、ついにきました。
思い返すと、スターウォーズ最初の3話のビデオを親戚に頂いたのは小学生の頃だった気がします。当時は気持ち悪い宇宙人がいっぱい出てきて全く興味が湧きませんでしたが、人間変わるものですね笑。ビデオはDVD、ブルーレイ、昨今はストリーミングと世界も随分変わったなあと思います。

さて、ずっとやろうと思いつつさぼっていた前職の大企業で行っていた有志活動の総括をしたいと思います。
真面目に考えてもよくわからないのですが、色んな人と話していると、ふと「こういうことだったのかもしれない」と思うことがポロポロあり、そんな断片を一度まとめようと思い立ちました。

どんなことをやっていたか「有志活動の意義」「オンラインサロンとの比較」「できなかったことと課題」という4本立てでいきたいと思います。

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大企業での有志活動とは、どんなことをやっていたか

有志活動と言うくらいなので、自主的に行っている活動全てが包含され、決まった形もないと思います。いろんな会社でいろんな人がいろんなやり方で活動してます。どんなことをしていたかというと、

  • 社長との対話会
    色んな事業所に社長を呼んで、アフター5の時間に公開討論のような形で対話会を行った。プラス懇親会でちょっと話しにくい話とか、現場の生の声を届けたりとか、雲の上の存在を民主化した。
  • 外部講演
    面白そうな人に来てもらい、講演してもらう。一緒に仕事したことがあるおじさんが、仕事中はつまらなそうな顔をしていたのに、輝いた目で講演者に質問しているのが印象的だった
  • 家族訪問会
    社員の家族を会社に読んで、ワークショップをやったり、名刺交換の真似っこをしてもらったり、パパママの席に行ってみたり、ということを実施。
    子供が来ると会社ってすごい和むんですよね、とても評判が良くて2回目開催したときはすぐに定員いっぱいになりました。
    翌日にお礼メールで「昨日はとても誇らしい気持ちになりました」という内容があって朝から泣きそうになりました。
  • あれってどうなってるの?勉強会
    新聞などで自社のニュースが出ても、「なにこれ、初めて知った」なんてことは大企業では日常茶飯事ですよね。そこで当事者の方に来ていただき、解説してもらう、ということをしました。ニュースは誤解を生む表現になっていることも多々あり、「本当は違うんだ」ということを伝えられて当事者も喜んでいらっしゃいました。
  • 他社との交流会
    事業環境が大きく変わっていく中で、例えばデジタル、IoTみたいなキーワードについて各社の取組みを紹介したり、お互いの会社の歴史を紐解いてみたり。
  • 社内仮想通貨の立ち上げ
    何か行動を起こすきっかけ(インセンティブ)にしたい&ニーズの確認をしたい(マーケティングになる)という部分を狙ったサービスを社内で立ち上げた。
    自分ができることややりたいことを投稿し、自分が持っている仮想通貨で買ったり、投げ銭をして他の人の活動に「いいね!」を送ったり。

他にもいろいろありましたが、ざっくりわかりやすいところで言うとこんな感じでした。
最初は総務部門などからもかなり反対されたり、大変でしたが、次第に市民権を得ていって、定着していったように感じます(妄想かもしれませんが)

僕たちは、大前提として「業務外」の活動としていました。会社公認にしてもらい、業務時間中に活動する、という方法もありますし、実際に社内でもそうしている人たちもいらっしゃいました。しかし僕らがそうしなかったのは、活動の幅を狭めないためでした。もう少し詳しく言うと、

  • 人により上司が違う中で上司の理解を得る、というプロセスを挟むのを避けたかった
  • それは仕事なのか?どう会社に貢献できるのか?という問いをそもそも無くしたかった、事業に貢献しなくてもやりたいことをできる場にしたかった

2年ほど活動して、全従業員の10%ほどが何らかの形で関わってくれて、一人平均すると3回くらい何かの場に足を運んで頂けました。


※ちなみに僕たちが行っていた活動は後発で掲載されるほどには至っておりませんが、諸先輩方の、色んな大企業の色んなバリエーションの有志活動が以下の書籍で紹介されております。

仕事はもっと楽しくできる 大企業若手 50社1200人 会社変革ドキュメンタリー
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有志活動の意義

社内外のネットワークの広がり

普通に仕事を仕事していると、当たり前ですが、自分の部門と仕事で関わる他部門の人くらいしか知り合うことは無いだろうと思います。
有志活動をしだすと、仕事の壁を越えて人間関係が広がります。これはとてもわかりやすい、多くの人が実感していたメリットだったと思います。

僕にとっては大変有難いことに、そのご縁で転職した今でも仲良くさせて頂いている方々がいらっしゃり本当に財産だなと思います。有志活動のようなものに首を突っ込んでくるような方々は、失礼承知で申し上げるといい意味で変わった人が多いので、気が合う方々が多くいました。
自分の半径5m以内では難しくても、会社規模まで拡大していくと、1%でもそれなりの人数がいるので、ニッチなことでも共感者がいます。
そういう繋がりが生まれたのはとても良かったと思っています。

これは会社の中で居心地がよくなるという意味だけでなく、仕事上でのメリットもあります。僕のように新規事業・事業開発系の仕事をしていた人間にとっては、「どこの部門」が「どんなことをしていて」「キーパーソンはだれで」「どんな課題があるか」というようなことがわかっていると自社がどんなポテンシャルがあるのか、また外部からの情報を誰に投げたらいいのか、どことどこをつなぐと面白いことができそうか、などなど色んな発想が生まれます。

その中でも、特に「社内のキーパーソンと繋がれる」というのは大きいです。どこの部署にも「この人」という方はいらっしゃって、そういう人と繋がっておけると、彼らの領域のことは相談したらすぐにアクションしてくれます。大企業が動きが遅いかというと、必ずしもそうではなくて、適切な人を動かせれば、案外右に習えで早く動くこともあります。

ある事業部の方が、この活動を通して工場の人と繋がっていたお陰で、新しい仕事の時に、通常だったら大変な交渉を「お前の言う事なら」とすぐに動いてもらえた、という話もありました。

問を立て、仮説検証、失敗ができる

サラリーマンであるからには、与えられた仕事をこなし、給料をもらっています。しかし中々自ら課題設定をする機会は得にくいのではないでしょうか。課題を解決する断面ではもちろん創造性を発揮する余地は大いにあると思いますが、そもそも何が問題なのか、こうしたらいいんじゃないか、その問を立てる部分を担えるのは、幹部クラスになってから、いやひょっとしたら大企業では一生やらないかもしれません。

事の大小、事業への貢献度は置いておいて、自ら問を立て、仮設を立てて検証・実践していく、そのプロセスを経験できるのは大きな価値だと思います。

例えば「社長対話会」をするとします。「社長と話してみたい!」という人がいるのではないか、という仮説からスタートしているのですが、こうしたイベント設計一つとっても膨大な変数があります。目的をどうするか、トップの考えてることを知る、議論の場にする、参加者同士のネットワークを広げる、などなど設定も多様にできますし、場所を会社にするのか、外部にするのか、告知はどうしたらいいか、何を得て帰ってもらうか、などなど。上に挙げたことはすべて事前準備できる範囲ですが、当日やってみたら人が思ったより多い少ない、盛り上がらない、思ってた方向じゃない、などなど臨機応変な対応も必要です。

イベント一つとっても、開催するのは「問」や「課題意識」があるからなのですが、考えて仮説立てて取り組んで、実際にどうなるかはやってみないとわからないです。最初はそもそも参加者が誰も来なかったらどうしよう、というような不安もありました。

ぶっちゃけトークで本音で語ってもらおう!と思って企画したら全くぶっちゃけてもらえず、爆弾投下係を買って出たら自分が炎上して後で怒られる、なんてこともありました。
それでも、怒られるくらいならたいしたことは無いです。企業では貴重な「失敗できる」ということがとても大きいと思うのです。

仕事の中では中々失敗が許容される場は多くないと思います。胃がキリキリするような大きな事業判断で鍛えられるものと、有志活動の失敗で得られるものでは次元が違うだろ、という声もよくわかります。しかし、事の大小とは別で、意思決定の回数を稼げたのは、仕事においての意思決定力へもかなりのフィードバックがあったと感じています。特に若手は意思決定の経験が多くないため、良い経験になると思うのです。

組織論を学ぶ

昔塾でバイトしていたときに、後輩に心配されてこんなことを言われたことがありました。「○○さん、言いたいこと言って、会社入って大丈夫なんですか?」
思ったことは口に出す、おかしいことはおかしいと言う、そういうタイプの人間だったからです。人の気持ちを考えないで正論言うやついますよね、私です。

「会社入ったら思いっきりしばかれるんだろうな・・・」と思ってたんですが、意外と馴染めていたと思ってます、仕事をしている範囲では。それは仕事を一緒に進めるメンバーはゴールやミッションが同じだったからだと思います。

しかし、有志活動となるとそうもいきません。そもそも、「やんなくてもいいこと」をやっているし、その問題意識が正論であっても、仕事でもない余計な話をわざわざ聞くかどうかは聞き手の気持ち次第なところがあります。

最初はそういうこと考えずに、「人事制度がおかしい、こうすべきだ」とか、「社員にアンケートとってみんなの問題点を聞きたい」とか言っていたので、「要注意人物」という扱いになっていたと思います。
そのため壁にぶつかりまくりました。「なぜダメと言われるのかさっぱりわからない」「この人は会社を良くしようという気がない」などと憤ってました。

幸いにも自分一人で動いているわけではないので、色んな人が間に入ってくれたりする中で、物事前に進むこともあり、まったく首を縦に振ってくれなかった人が、何を考えていたのかわかり、和解して一緒に進めるようになったことがありました。

この時に、「あーこの人全然悪い人じゃないじゃん、この人はこう考えていたんだ」とわかり、人それぞれ言い分や事情があり、正論押し通そうとしても前に進まない、ということを心底理解しました。

客観的な正論が通らないことには理由がある。しかしその背景を理解して共感し、相手の立場からどう変えるかという視点で話すと、まったく違う結果になっていく。一緒に「正論で判断できない環境を変えるにはどうしたらいいか」という話ができるようになります。そうすると、100言ってたうちの10くらいは進んだりする。こうして立ち上がったのが、実はアルムナイネットワーク(退職者の繋がり)でした。

「やんなくてもいいことをやろうとする」ことで、視座が上がり、視野が広がり、実際に動き出すと、人に対する想像力が高まると思います。

会社にとって

「自分がどんな恩恵を受けたか」=「有志活動によりどんな恩恵が受けられるか」
ということはある程度言語化できるのですが、じゃあ会社にとってはどうなんだ、というのはわからないというのが正直なところです。

それでも、部門の壁を越えて社内にネットワークが生まれたことで、新しい動きが生まれたのは既に述べた通りです。お堅い大企業の中で、自由なことをやりやすい空気が醸成された気もします。



僕自身は2年間で転職して離脱してしまったし、その2年間で業績が良くなるといったわかりやすい効果を生めたわけではありません。
10年後くらいに「あの時の有志活動って今考えると役に立ったかな」ということを聞いてみたいなと思います。

次回は近年流行っているオンラインサロンと比較しながら、課題と教訓を書こうと思います(つづく)。

P.S. 最近読んだ本の紹介
『2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望』 落合陽一

メモ↓

boompanchさんのレビュー
boompanchさんの落合陽一『2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望』についてのレビュー:落合陽...

落合さんの、前向きにこれからの日本をどうしたらいいかということを論じているところが好きです。

この本は、2030に向けて、世界がどうなっていくのかということを世界の動きの中の日本という視点でマクロに理解ができる本です。
そして落合さんの提唱する「デジタル発酵」という概念は、ローカルのその土地ならではの良いところとテクノロジーをかけ合わせて新しい価値を生んでいく、ということだと僕は理解したのですが、とても面白いなと思っています。

ここ10年くらいは暇さえあれば海外行きたい、という感じでしたが、最近は国内の色んな所に行く中でその土地ならではの魅力、そして人の温かみに触れることに喜びを感じていて、共感しました。

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