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地球温暖化が原因?豪雨との関連性

毎年のように豪雨に日本列島が悩まされるようになりました。特に九州の被害はすさまじいです。「数十年に一度の豪雨」という表現をよく聞くようになりましたが、よくよく調べてみると、降水量を測るアメダス自体が1974年から運用されているので、過去最高を更新すると「数十年に一度」ということになるようです。

数十年に一度、と聞くと脈々と続く日本列島で滅多に起こらないこと、というような印象を受けるのですが、あくまでこの数十年でみたら最多ということでしかありません。
今回は豪雨と地球温暖化の関連について少し考察してみたいと思います。

気象庁 | アメダス
気象庁が作成したページです。
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異常気象の原因・・・偏西風の蛇行?

今回の豪雨は線状降水帯が引き金と言われています。梅雨前線に沿うように積乱雲が次々と発生し、積乱雲の後ろに積乱雲が続き、長時間にわたって雨を降らし続けたというのです。

大雨が降るには大量に水を含んだ大気が連続的に流れ込んでくる必要があるため、大河のような湿った大量の水が供給されたこと自体がポイントだったようです。

先日の以下の日経記事で九大川村教授がその原因の一つとして「偏西風の蛇行」について言及されています。

積乱雲群が発生、熊本襲う
九州地方に大きな被害をもたらした「令和2年7月豪雨」は、積乱雲が次々と生まれる「線状降水帯」が引き金だった。梅雨前線に向かって海面から上昇した湿った空気がぶつかり大雨になった。地球温暖化によって海水

偏西風の蛇行とは何なのか、以下のサイトでは例年と偏西風の位置が変わることでどう気象が変わったのかということを動画へ示してくれていて面白いです(わかりやすいかは微妙なところですが)。

http://www.atmos.rcast.u-tokyo.ac.jp/shion/2018_summer.htm

明らかなのは、偏西風が動くとそれに伴って気圧も動いていることで、偏西風が例年の位置と変わると気圧配置が変わるということがわかります。

じゃあ偏西風の蛇行はなんで起きているのか、これはどうもよくわかっていないようです。自然現象としても起こるもののようです。

この「偏西風の蛇行」というキーワードは異常気象の原因としてちょくちょく見かけます。異常とはすなわち、そのエリアの通常から外れていること、を表しているため、なるほどと思っているものの、なぜ偏西風が蛇行するのかはよくわかりません。

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温暖化と豪雨

先程の日経の記事でも、地球温暖化による海水温の上昇により、今後も豪雨が増えると述べられていますが、豪雨の原因として温暖化をあげられている報道が多く見受けられます。

地球温暖化すなわち気温が上がると海水温も上がるので、水蒸気量が増えて雨が増える、これは極めて理解しやすく疑問の余地が内容に思います。ということで、降水量の推移を見てみましょう。

以下は1900年ころからの日本の年降水量の推移です。ちなみにこちらはアメダスがない時代からのデータで、主要地点51箇所の平均のようです。ちなみにアメダスは1300箇所も観測点があります。

青線は5年間の移動平均なのですが、これを見ると過去100年を見ても降水量が増えているとは言えません。確かに2010年以降例年よりも降水量が多い歳が続いていますが、こういった傾向は1950年台にも見られます。

気象庁:日本の年降水量偏差の経年変化(1898〜2019年)
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_jpn_r.html

以下は同じく気象庁の日本の年平均気温の推移です。観測点は同じではありませんが、都市化の影響を受けない地点を選別して平均しているグラフとなっています。この両者には相関があるとは言い難いです。降水量がマクロトレンドで増えていないというのは重要な事実ですし、気温との相関もありません

気象庁;日本の年平均気温偏差の経年変化(1898〜2019年)
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_jpn.html

しかしここで気になるのは世界ではどうなのか、ということです。地球温暖化は世界規模で起こっていますし、日本が局地的に変わっていないだけかもしれなません。

世界の年間降水量の推移を見ると、今度は日本と異なり、100年規模でみたときに増加傾向が見て取れます。

気象庁:世界の年降水量偏差の経年変化(1901〜2019年)
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld_r.html

なお、観測点については以下のような記述があります。降水量が特に多い2000年以降のデータについてはソースが変わっていることがやや気になりますが、このデータを信じるならば増加傾向ということになりそうです。

 2000年までは,米国海洋大気庁(NOAA)が世界の気候変動の監視に供するために整備したGHCN(Global Historical Climatology Network)データを主に使用し,使用地点数は年により異なりますが,300~3900地点です。2001年以降については,気象庁に入電した月気候気象通報(CLIMAT報)のデータを使用し,使用地点数は1000~1300です。

こうなると、温暖化により地球規模でみると降水量が増加しているということなのでしょうか。同じように気温のグラフを見てみます。

気象庁:世界の年平均気温偏差の経年変化(1891〜2019年
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html

このグラフは単調増加に見えますが、1970年頃は小氷河期と呼ばれていて、やや気温が下がった時期でした(以前以下の記事で触れています)。

両者のマクロトレンドとしては双方増加傾向ではあるのですが、年代の凹凸において、気温と降水量の関係を見ると相関があるとは言い難いです。

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温暖化影響

温暖化により、海水温が上昇して降水量が増えているというのは、端切れが良い説明はできないですが、100年程度のマクロトレンドを見ると確かに双方増加傾向にはあります。
ここで今一度温暖化による影響を見てみたいと思います。

  • 温暖なエリアが増える
    • 寒冷地では食料生産量が増える
    • 暑いところはより暑くなる
  • 氷河の縮小
  • 水蒸気量が増える
    • 降水量が増える
  • 海面水位の上昇
    • 4次報告書では、50年で20cm、この大きさはどう評価するべきか
  • 海洋酸性化

今回の豪雨のような異常気象は温暖化による悪影響としてIPCCでも取り上げられているのですが、偏西風の蛇行だったり、温暖化とは言えない要因もあるように思えます。何万年という単位で見れば、人類がこれだけ発展してきた現代は温暖だからこそ発展できたこともあり、温暖化はいい面もあれば悪い面もあるのではないでしょうか。

豪雨災害というのは、温暖化による悪影響が理解しやすいものだと思って今回調べてみたのですが、明快な関係性が見えないのが正直なところです。

温暖化自体の影響、温暖化が人為的に起こっているのかどうか、これがひとまとめに悪いことと語られがちですが、事実を元に考えなければならないとその都度感じています。

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